備忘録的橋梁関心事

橋梁の種類(6種類+1種)

・桁橋(全国の83%):プレートガーダー橋

・トラス橋(部材を三角形に組み合わせることで変形に強い構造を持つ橋)

・アーチ橋(アーチ構造によって荷重を圧縮力のみで作用させる構造を持つ橋)

・ラーメン橋(主桁と橋脚が一体化した構造を持つ橋)

・吊橋(支長間が長い橋に有効)

斜張橋(支長間が長い橋に有効)

・吊床版橋(プレストレストコンクリートを用いている)


部材

・石、木材、コンクリート(圧縮力には強いが引張に弱い)、鉄

・コンクリート:PC(プレストレストコンクリート):あらかじめストレスを与えることで大きな引っ張る力が作用してもひび割れを制御することができる

プレテンション方式、ポストテンション方式

・RC(鉄筋コンクリート):引張に対して鉄筋が補強しているため破壊に至ることはないがひび割れを生じる


上部構造と下部構造の位置による名称の違い

・上路式:上部構造の上に主桁がある

・下路式:上部構造の下に主桁がある

・中路式:アーチ橋のように鋼材が上部構造と下部構造をまたがるようになっている


構造の違いによる名称

・ゲルバー橋(カンチレバー橋):長大な橋などで連続橋が連結する部分にヒンジがある。

ただしヒンジに応力が集中するため現在では新設されることは少ない。

多くの桁橋ではいくつかの短いスパンを連結したセグメント橋であるが、斜張橋などではカンチレバーがよく使用される

著名なゲルバー橋:ケベック橋(カナダ)、フォース橋(スコットランド)、港大橋(大阪・赤)、ハウラー橋(インド)


種類の多い橋の種類

アーチ橋

・ランガー橋(主桁に対してリブアーチの部材が細いものを言う)

・逆ランガー(上路形式のランガー橋)

・トラスドランガー(主桁とリブアーチをつなぐ吊材に斜めのものを用いたものを言う)

・ローゼ橋(主桁とリブアーチの部材の太さが同等のものを言う)

・逆ローゼ(上路式)

・ニールセンローゼ橋(ローゼ橋の一種で、リブアーチと主桁をつなぐ吊材が斜めを向いているものを言う):基本的に吊材が補鋼ケーブル

・バスケットハンドル型ニールセンローゼ橋(ニールセンローゼ橋の中で、床版の両側のリブアーチの間隔が狭くなった形状を持つ橋)

・タイドアーチ:上部構造の下にタイがあり、支柱間をつなぎ水平反力を負担する

・ソリッドリブアーチ:リブアーチの部分にはとくに工夫なし

・バランスドアーチ:中間2支点を中心にバランスをとることで水平反力を相殺した3径間連続アーチ、したがって支柱にアーチの端部が来る

・ブレースドリブアーチ:リブアーチの部分がトラス構造になっているもの

・スパンドレルアーチ:アーチと主桁をつなぐ部材が支柱のみのもの

・スパンドレル・ブレースドアーチ:アーチと主桁をつなぐ支柱(スパンドレル)がトラス構造になっているもの

・スパンドレル・ブレースド・バランスドアーチ:熊本:白川第一橋梁


トラス橋・・・三角形の組み合わせによって名称が変わる

・ハウトラス(今はあまり使われることがないが、支柱を中心にカタカナの「ハ」の字を描くように斜材が広がるもの)

・プラットトラス(ハウトラスとは反対に支柱を中心に「V」字を描くように斜材が広がるもの)

・ワーレントラス(斜材が「W」字を描くように交互になっているもの)

・鉛直材付ワーレントラス(ワーレントラス構造の中に鉛直材が混ざるもの)

・ダブルワーレントラス(ワーレントラスが組み合わさり、結果「X」字を描くように交互になっているもの)

・Kトラス(斜材の組み合わせにより「K」字を描いているもの)

・曲弦トラス(上下の弦材が水平ではなく、基本的に上弦が弧を描いているもの)

・キングポストトラス(上弦にクラウンがあり、全体で三角形を作り上げたもの)

・クイーンポストトラス(全体で台形を作り上げたもの)

ボルチモアトラス

ペンシルバニアトラス

トラス橋の場合、下路式が一般的なので上路式をのぞいては省略することができる


アーチ橋とトラス橋の種類を覚えればだいたいの橋がわかるようになる。ほんとか?

あとはもう色々現物を見て学ぶのが一番良い。